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「相続の落とし穴」?

2026-06-09
【相続の落とし穴】借金も引き継ぐ?相続放棄のタイムリミット「3ヶ月の壁」をプロが解説
相続・手続きの知恵袋

【相続の落とし穴】借金も引き継ぐ?相続放棄のタイムリミット「3ヶ月の壁」をプロが解説

「うちには大した財産もないし、相続の話し合いなんて後回しでいいや」

そう言ってのんびり構えていると、思わぬ落とし穴に落ちてしまうことがあるのが相続の怖いところです。

亡くなった故人様が遺したものは、現金や不動産といった「プラスの財産」だけではありません。実は、借金やローンの残り、未払いの税金などの「マイナスの財産」もすべてセットで引き継がれてしまうのです。これを回避するための重要な手続き「相続放棄」と、絶対に超えてはならない「3ヶ月の期限」についてやさしく解説します。

1. 遺産を引き継ぐ方法は「3つの選択肢」がある

身内が亡くなったとき、遺族にはその遺産をどう扱うかについて、法律上3つの選択肢が与えられています。

  • ① 単純承認(たんじゅんしょうにん): プラスの財産もマイナスの財産(借金)も、すべて無条件で引き継ぐ一般的な方法です。特別な手続きをしなければ、自動的にこの形になります。
  • ② 相続放棄(そうぞくほうき): 「最初から相続人ではなかった」ことにして、プラスもマイナスもすべての財産を一切引き継がない方法です。故人に多額の借金があることが明らかな場合に選ばれます。
  • ③ 限定承認(げんていしょうにん): 「引き継いだプラスの財産の範囲内」でのみ借金を返済し、もし財産が残れば手元に置くという方法です。借金がどれくらいあるか分からない場合に有効ですが、手続きが非常に複雑なため、実際にはあまり使われません。

2. 絶対に知っておきたい「3ヶ月の壁」タイムリミット

借金を背負わずに済む「相続放棄」ですが、手続きができる期間には非常に厳しい時間制限があります。

⏱️ 期限は「自分が相続人だと知った日から3ヶ月以内」

通常は【故人が亡くなった日から3ヶ月以内】に、家庭裁判所へ正式な書類を出して申し立てをする必要があります。この3ヶ月の期間を「熟慮期間(じゅくりょきかん)」と呼びます。

もしこの3ヶ月の間に相続放棄の手続きをしないまま放置してしまうと、法律上自動的に「① 単純承認」をしたとみなされ、故人の借金をすべて遺族が自分のポケットマネーから返済する義務を負うことになってしまいます。

お葬式が終わって四十九日の法要などの準備を進めていると、3ヶ月という時間は本当にあっという間に過ぎてしまいます。「もしかしたら借金があるかもしれない」と少しでも不安を感じたら、できるだけ早く財産や債務の調査を始めることが大切です。

3. うっかりやってしまいがちな「相続放棄ができなくなるNG行動」

期限内であっても、以下のような行動を遺族がとってしまうと、その時点で「遺産を引き継ぐ意思がある(単純承認)」とみなされ、相続放棄ができなくなってしまいます。

  • 故人の預貯金を勝手に使ってしまう: 「口座からお金を下ろして自分のために使った」「故人の車を勝手に売却した」などは、財産の処分にあたるため放棄ができなくなります(※お葬式代をそこから支払う行為は、常識的な範囲内であれば認められるケースが多いですが、慎重に行う必要があります)。
  • 故人の借金を一部でも返済してしまう: 督促状が届いて焦ってしまい、遺族の財布から「とりあえず1回分だけ…」と支払ってしまうと、債務を承認したことになり放棄が難しくなる場合があります。
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